作品構成
作品の構成です
公式ブログより抜粋(一部改変)
管理人により不足部分の説明
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  第1話 九月一日

8月31日。福島県にある小さな村、青星村が爆発事故で消えた。
青星村の出身である妹尾麻衣は、村へと向かう。途中で同級生だった田辺美和にも会い、二人で村へと向かうが、村があった場所は何もかもなくなっていた。二人はそこで謎の女と会う。
何かが始まると思われた事故だったが、事はすでに終ってしまったあとだった。
物語のエピローグであるプロローグ。

  第2話 兄弟

8月31日。直と公、二人の兄弟の物語。
事故に遭い右手が動かなくなった兄と、それを自分のせいだと責める弟。
栗原直は明るい少年だったが、ある時から変わった。
一年前の8月、兄である栗原公が事故に遭った。
ピアノの才能を持ち、将来を嘱望されていた公だったが、事故は公の右手に後遺症を残してしまう。
『どうしてあんたじゃなかったの!』
母親の叫び。
退院直前、公は失踪する。
『手を返す。』
自分の手をガラスで突き刺す直。
変わってしまった直を心配するかすみ。
時は流れ、8月31日21時……運命の時を迎える。
何故兄は消えたのか?
奪われた右手、差し出した左手。
再会と別れの第二話。

  第3話 告白

8月31日。幼なじみ同士である少年少女。少年は少女が好きで、告白しようとするがなかなかうまくいかず、
きっかけがなければ、永遠に伝えることはなかったかも知れない。

野球部に所属する三浦優二は、友人達の賭けに負け、幼なじみの遠藤葵に告白することになる。
昔からの腐れ縁の少女、葵。バスケット部に所属する男勝りな少女。幼い頃は、いじめられ泣いていた優二を何度も助けてくれていた。
午後8時過ぎ、優二は葵と共に、慣れ親しんだ帰路を歩く。
言いたい。
言い出せない。
『好きだ。』
その一言。
そして、約束の時が近づく。
幸福と切なさの第三話。

  第4話 親子

8月31日。親子の話。母が植物状態になってしまっている少年。父親ともうまく行かず、少年は悩み続けている。

すれ違い始めたのはいつからだったか。
戸惑いが嫌悪に変わったのはいつだったか。
言葉が消えていく。空気が冷えていく。
西颯太は、父が嫌いだった。
好きだった母は病に倒れ、目を覚まさない。
星青病院。
母を見舞いに来た颯太の元へ、父が現れる。
露わになる感情。
伝えたい思い。
やって来る、最後の時。
追憶と氷解の第四話。

  第5話 親友

仲の良い女の子二人。好きな先輩になんとか告白しようとするが、ある事件が起きてしまう
大好きな桐原秋。
星青高校二年生。
趣味はなんですか?
休みの日は何をしていますか?
……好きな人は、いますか?
村上さくらと須藤美保は、星青高校に通う一年生。
8月31日、午後8時過ぎ。二人は歩いていた。
大好きな桐原秋の家に向かう為に。
指切り。
雨。
傘の思い出。
『世界を変える為には、どうしたらいいと思う?』
彼は訊ねた。
無情にも降る流れ星。
少女達が最後に見たものとは?
輝きと暗転の第五話。

  第6話 疑惑と偽装

……平凡で退屈な村だった。
早く出たいと思っていた。
星青村出身の人気キャスター村上蓮は、8月31日、自ら故郷である村の壊滅の速報を伝えなければならなかった。
ついさっき、妹のさくらと電話で話したばかりだった。
何故?
原因は?
疑惑。
浮かび上がる偽装交錯の影。
現れる傍観者達。
『早くその家を出ろ……死ぬぞ。』
燃え盛る炎。
真相は闇の中に消えるのか?

  第7話 嘘と嫉妬

9月1日、星青村。
田辺美和と妹尾麻衣は、かつて四人で埋めたタイムカプセルを掘り起こす。
『多分、あたしはハサミを持つ人間なんだと思う。』
言わない。
言えない。
言いたくない。
手を繋ぎたい。
キスしたい。
欲しい。
想いは届かない。
『あたしと付き合って。』
『俺のこと好きになってよ。』
すれ違い続ける少年少女。
失ってから気づくもの。

  第8話 嘘と裏切り

嘘?
本当。
嘘。
本当?
何でも知っていると思っていた。
何も知らなかった。
『これが普通だよ。』
『臆病者。』
星青村の真実。
近藤司は明るい少年だった。
田辺美和が好きだった。
妹尾麻衣は良い友達だった。
桐原秋が羨ましかった。
軽音楽部は楽しかった。
勉強は嫌いだった。
夏休み。楽しみだった。
一学期の終業式。転校する麻衣のお別れ会が開かれた。
帰り道。
いつもの帰り道の筈だった。
『それが真実だ。』
世界が、色を変える。

  第9話 絶望と希望

何故、秋という名前なのだろう。
秋に生まれたから?
秋、あき、アキ。
知らない。聞けない。
貴女は呼んでくれない。
サンプル一番。
それが俺の名前。
閉じた世界の中で、俺は生きている。
許して下さい。
許して下さい。
許して下さい。
許される訳がない。
『バカダナ、オマエ。』
桐原秋。
星青高校二年生。
サンプル一番。
レプリカブルー。
少年は自問自答する。

  第10話 始まりと終わり

レプリカブルーとはなんなのか。全ての始まりの物語。

  第11話 生と死

外の世界のことなんて、何も知らなかった。
何も知らなかったことすら、知らなかった。
苦しい。
辛い。
痛い。
逃げたい。
こんな世界なくなってしまえばいい。
でも。
でも?
でも……。
蘇る美しい思い出。
8月31日。
ついに最終プログラムが発動される。
職員達のほとんども、その実験の意味を知らない。
桐原秋は、組織から離反し、命を狙われる。
逃げようと思っていた秋だが、最終プログラムの発動を知り、組織へと向かう。
母親を止められるのは自分しかいない。
ただの少年に与えられてしまった力。
少年は問い掛け続ける。
この世界に価値はあるのか。
やがて、運命の時が訪れる……。

  第12話 そして続いていく世界

ついに訪れた約束の時。
謎の生命体ブルーは、星青村を住民もろとも飲み込む。
残されたのは、まるで焼け野原のような風景。
これで良かったのか。
何が正しかったのか。
どこで間違えてしまったのか。
何も知らない少女と、全てを知る少年。
時は流れ、また、夏がやってくる。
少年が出した答え。
空は青く、澄み切っている。

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